私は社会人として働きながら、夜間の経営学大学院、いわゆる国内MBAに通っています。この記事は、社会人MBA生がどのようなスケジュールで生活しているか、というテーマを中心として社会人MBAの実態についてお話ししたいと思います。
社会人MBA生のスケジュール
春夏と秋冬の2学期制
講義のある期間は忙しいです。私の通う大学院は春夏学期と秋冬学期という2学期制で、それぞれ4月中旬から7月末までと、9月中旬から12月末までです。この期間は週3~4日の頻度で大学院に通っています。
どれくらい講義を履修するかどうかは人それぞれですが、M1の時に多めに取って、M2では講義はあまり取らずに修論に集中するスタイルの人が多いです。
講義は1日最大2コマ
講義は最大2コマで、18時から20時までのコマと、20時から22時までのコマがあります。私の場合、1日に2コマ取ることは少なかったですが、意欲的な同級生は2コマ取っていました。平日の昼間に仕事をして、仕事終わりに週3~4日大学院に通うのは時間的にも体力的にも厳しいです。
講義とは別に個人課題、グループワークがある
講義の時間はもちろんですが、ほぼすべての講義で課題が出されます。この課題に土日で取り組むことになります。課題は個人で取り組むものと、グループワークがあります。4人くらいのグループ分けがされ、1つの課題を提出するものです。複数で1つの意見をすり合わせるために、ディスカッションが必要になります。1つの課題に対して、1~2時間程度のディスカッションを2~3回行います。私の大学院はグループワークが多く、講義外でグループディスカッションをかなりしました。年間で課されたグループ課題はすべての講義を合計すると10件以上、ディスカッションは30回以上したと思います。ディスカッションの前までに自分の考えをまとめたり、様々な情報を下調べするので、その時間も必要です。講義期間中は、土日祝日も丸々勉強時間に充てていました。
講義のない期間は余裕がある
一方で、講義のない期間は割と時間に余裕があります。8月~9月中旬、1月から4月中旬までです。たまに講義もあったりするのですが、基本的にフリーです。この余裕のある時期に、修士論文を進めていく必要があります。自分でスケジュールを作らないと、全然進まないのが修士論文です。
国内MBAに向いている人、向いていない人
社会人向け国内MBAは前述のようなスケジュールのため、仕事が忙しすぎる人にとって、国内MBAに通うのは難しいかもしれません。私の同級生はリモートワークの人が多く、比較的時間に余裕がある印象です。
MBA修了後の目標や目的意識がある
平日の夜と土日祝日、余暇を勉強に充てる必要があるので、目標や問題意識、目的意識があると強いです。なんとなく将来への不安から、という動機でも私は構わないと思いますが、モチベーションを高く維持し、MBAプログラムから得られる効用を最大限引き出すためには、明確で強固な背景を持っていた方が好ましいと考えています。
現状に問題意識のある人、目的意識のある人、向上心のある人にとってMBAは最高レベルの環境を提示していると感じます。意欲がある人は色々なことを吸収できると思います。漠然と経営学を学びたい、マネジメント関連をアカデミックに学びたい、という動機でも、私は全然かまわないと思います。入学してからどこまで真摯に取り組めるか、が重要です。
本から学べる事以外に価値を見出せるか
一方で、すでに経営については自己流のポリシーを持っている、実務で経営コンサルをやっている、具体的な問題や課題がはっきりしていて限定的な人にとっては、適合性が低いかもしれません。MBAで学ぶ事は、語弊を恐れずに言えば本を読めば学べます。つまり、何か特定のコンテンツ、ナレッジを欲しているのであれば、その領域の書物や論文を読み漁る方が効率的です。ただ、MBAで得られるものは本から学べる以外のことに価値があります。そちらに価値を見出せるか、がMBAで学ぶ判断基準であると思います。
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